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意匠審査基準ワーキンググループ(2)「関連意匠」

意匠審査基準ワーキンググループ(2)「関連意匠」

■ 9月4日の審査基準ワーキンググループでは「関連意匠」について検討されました。

■ 関連意匠がどう変わるのか
関連意匠について規定している意匠法第10条。ものすごく条文が増えて、一読しただけでは訳の分からない条文になっています。
その中から、必要最小限の情報を以下に記します。

■ 本意匠の出願から10年間出願できる
現行法では、関連意匠(自己の登録意匠(本意匠)のみに類似する意匠)を出願できるのは、本意匠の登録公報の発行の日前までです。
改正法では、本意匠の出願から10年間出願できることとしています。

■ 類似の類似も登録できる
現行法では、本意匠に類似する意匠しか、関連意匠として登録を受けることはできません。「本意匠には類似しないが関連意匠に類似する意匠」は、登録を受けることができません。
そのために、自己の意匠を改変した意匠を出願すると、自己の意匠に類似するとして登録を受けることができない場合がありました。
改正法では、関連意匠に類似する意匠も「関連意匠の関連意匠」として登録を受けることができます。したがって、「本意匠」(改正法では「基礎意匠」といいます。)から「関連意匠」が連鎖して登録されることになります。

■ 自己の登録意匠は拒絶の理由にならない
現行法では、以下のような「拒絶の連鎖」が生じていました。
「意匠Aを登録」→「意匠Aを実施」→「意匠Aに類似する意匠Bを出願」
→「意匠Bを実施」→「意匠Bは意匠Aに類似するので拒絶」
→「意匠Bに類似する意匠を出願」→「意匠Bに類似するので拒絶」
改正法では、自己の登録意匠及びこれに類似する意匠は、拒絶の理由になりません。したがって、上の「意匠B」は登録されます。

■ 自己の意匠とは
問題になるのは「自己の意匠」とは何か、です。
出願人・権利者自身が登録意匠を実施していた場合が「自己の意匠」に当たることは明らかですが、他人が実施している場合です。
と挙腸から提示された案では
実施許諾をした者が実施している場合、その社が販売する意匠は「自己の意匠」になる。
デッドコピー品の場合は、デッドコピーであると認定できれば「自己の意匠」になる
ということです。

■ 安心してはいけない
10年間出願できる、といっても登録されるためには「自己の登録意匠・類似する意匠」以外に類似する意匠がないことが条件です。
新たに出願する意匠が「自己の登録意匠」に類似するとしても、他人の公知意匠に類似していれば登録を受けることはできません。
10年間は、自己の意匠は登録の障害にならない(これも全てではありません)が、他人との関係では注意が必要です。10年に安住してはなりません。
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峯唯夫 レガート知財事務所

Author:峯唯夫 レガート知財事務所
弁理士 峯唯夫です。
特許や、意匠・商標・著作権などの「知的財産」を扱う仕事をして35年以上になります。
このブログは、峯の日常活動の備忘録として、思いつくことを記述します。

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